時間は15時前。バスで目的地に到着しました。
バス停の目の前に伊豆山神社の入り口がありました。正門鳥居の前には小さな広場がありました。ブランコが設置されていて近所の子ども達が遊んでいました。それをぼんやりと眺めながら、僕も小学低学年の頃に横浜の田舎の方に住んでいて、神社の手前の公園でよく遊んでたことを思い出しました。
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正門鳥居をくぐるとすぐに、長い階段が続いています。段差が結構あるので、運動不足ならば苦しいかもしれませんが威勢良く登りました。僕はハイになっていたのかもしれませんが、テンションが高めだったのでそそくさと本殿手前の手水舎で、ゆっくりと登ってくる連れを待っていました。
ここ伊豆山神社は、複数の結界があり、写真の狛犬のあたりから奥がもっとも清められているようでした。息を整えながら禊を済ませ、神霊様にご挨拶をしました。御神体は裏の山なようで、その場にいらっしゃらなかったのですが、どうやら風を司る力をお持ちのようで僕の両手を優しい風で包み山頂の方へお誘いくださいました。
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ちなみに、本殿でご挨拶をするまでは、少しビビるくらいの突風が吹き荒れていたのですが、お話をしだした途端にピタっと風が弱まり安心感に包まれたのには、いつもながら驚きました。この本殿の右奥に本宮へと続く登山道がありました。山頂へと誘われていたのですが、時間はすでに16時手前。後ろ髪を引かれる思いで、また来ることをお伝えし、この日は帰路へつきました。早起きをしてグッタリだったのと、夜に予定があったのとが合わさって帰らざるを得なかったのです。無念でした。
しかし!その翌週に強引に時間を作ったので、再参拝が実現しました。熱海駅からバスに乗り伊豆山神社前で下車。本殿でご挨拶をし、本宮までの登山道へ入りました。準備万全だったので特にロスはなくスムースでした。本殿右奥の登山道入り口は、思いの外急で、”ここ本当に参拝者が来るのかよ”とさえ思うほどでした。笑。
もののけ姫(ジブリ映画)を思わせるような舗装されていない道を、気持ち的には永遠と登り、ついに本宮へたどり着きました。40分以上かかりました。ただ、その苦労に酬うだけの空間と景色がそこには広がっていました。山奥の森の中にあるかのような本宮前の鳥居をくぐると目の前には広場が広がっていました。広場の奥にポツンと赤い本宮がありました。
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ご挨拶をすると、突風とともに歓迎の言葉を賜りました。神霊様はこの本宮の奥に続く山の頂上におられるとのことでしたが、とても力が強くその存在は明瞭でした。ここの一体の神社や神域を管轄しているとのことで、神域内で人が生活(実際に山道の途中に民家がありました。)しようが構うことはなく、むしろ伊豆山の神霊様はそれだけ浄化するお力も高いのだと理解しました。
邪馬台国時代のあの髪型を思わせるような容姿をしておられ、人にしていえば40代くらいの親戚の懐の大きいおじさんといったような印象を受けました。山の頂上に座り、海を見渡すような体裁でお話をしてくださいました。本宮前の広場には朽ちかけそうなベンチがありました。そこで休んでいると、驚くほどに精神的に落ち着き、やる気が内側から起こるのが分かりました。
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なるほど。伊豆山の神霊様のお力は、海から押し寄せる大量のエネルギーと大地から吹き出るエネルギーとで何千年と保たれているのだな、と推測することができました。口数は少なく、あまりお言葉を賜ることができませんでしたが、そのお顔立ちから参拝者が訪れるのがとても嬉しいのだなと共感できました。
本宮前の木々の隙間から、熱海の海を一望できたのですが、これがまたキラキラとしていて綺麗でした。こうやって巡る自然の流れに心底畏怖を感じました。無理に都合をつけてリベンジ参拝に来て本当に良かったと思いました。みなさんも、心を落ち着かせたかったり、自然を感じたい時や心身に邪な気がある時にはぜひ伊豆山神社へ参拝しこちらの神霊様にお願いしてはどうでしょうか。もちろん本宮まで行くのが筋ですからね・・・!というわけで、熱海でのプチ旅行はこれにておしまいです。